LCCとは
LCC、LCCとブログで使用してしまっていますが、なぜLCCというのか、あなたはご存じですか？LCCは英語で「Low Cost Carrier」（＝格安航空会社）の頭文字をとった略語です。
格安航空会社とは、これまで航空会社で行われていたサービスを簡素化し、運営を効率化、コストの徹底した削減によって低価格の運賃を実現している会社のことです。
LCCの特徴として、その会社の所属する国や地域に特化し、短距離あるいは中距離の路線を運航していることが挙げられます。そのため、たとえばJALかANAで行くことができる路線も、LCCで行こうとするとどちらかの会社しか運航していない、なんてことがよくあります。
ジェットスターは九州や四国に強く、スカイマークは北海道などの方面に強い、といった、特化型のサービスが特徴的で、利用者もそれらの不利益を理解した上で利用することが求められます。
低運賃の実現のため機内食や毛布やイヤフォンといったアメニティの貸し出しも有料の場合も多く、発着の少ない地方空港をメインに運航し発着料金を安く抑えるなどの工夫によって徹底したコスト削減が行われています。
低価格を実現している一方、フライトキャンセルなどトラブルが発生した場合の担保はあまりありません。従来の航空会社では他社への振り替えやホテルの手配等が含まれていましたが、LCCの場合はそのようなサービスはなく、翌日以降の自社便の振替のみであり、航空会社の責による機材故障であってもホテルや交通手段も自腹で手配する必要があります。
もともとこれらのサービスは従来の航空会社も約款として定められたサービスというわけではなく、LCCの場合は経費削減の意味で省いているということですね。
つまり、利用者のほうにもフルサービスを利用する場合とは異なり、サービスが簡素化され不利益を被る可能性があるという可能性を理解し、その代わりに低運賃だということを納得して利用することが求められます。
また、会社によってもサービスが異なるので、きちんとそれぞれの会社のメリットやデメリットを把握し理解したうえで利用する必要があります。まず挙げられるのが、指定席・機内サービス・預け荷物の有料化です。
一般的な航空会社では指定席や機内サービスは当たり前ですし、預入荷物もよほどのことがなければ追加料金はかかりません。しかし、格安料金とするためLCCでは手荷物を含めて2つまで、などかなり厳密に制限されているため、利用者が各々注意して利用しなくてはなりません。
一方、旅行会社とはほぼ契約せず、自社でチケットを販売している関係でオーバーブッキングはほとんど発生しないこと、耐久と清掃の簡素化のために使用されている合成皮革シートは見た目や乗り心地としてはビジネスクラスのような高級感があるなど、価格だけではないメリットも存在します。
また、料金体系が簡素なため、変更・取り消し手続が簡単に行えますし、季節によって価格が大きく変動することも、あえて季節外れに旅行するのであればメリットとして挙げることができるでしょう。これまではマイレージを利用できないLCCが大半でしたが、近年は他社との連携によってマイレージを貯めることができる会社も増えてきました。普及して間もないLCCは、今後もさらにより安く、より便利なサービスが生まれることも予想されます。なにより格安ですから、一度お試しでも利用してみる価値はあるでしょう。
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